なくしたいホクロ!でも除去して大丈夫?

ホクロは身体のあらゆるところにでき、大きさもまちまちです。そのため、大きさやできた場所によっては取り除いてしまいたいと思う人も多いでしょう。
しかし、今気にしているそのホクロは、果たして取り除けるホクロなのでしょうか?うっかり間違ったケアをしてしまったら危険です。そこで、ホクロを取る方法について詳しく解説します。
|ホクロには種類がある
ホクロは大きさや盛り上がりの有無などから数種類に分けられます。
盛り上がりがあり、何層にも重なっているタイプのホクロが「色素性母斑」と呼ばれ、メラニンを作り出すメラノサイトが皮膚のごく浅い部分にあり、メラニンを生成したのが「単純黒子」です。そのほかにも赤っぽい老人性血管腫や青っぽい青色母斑などいくつか種類があります。
虫刺されや日焼けなど、皮膚に刺激が加わったことによってその部分の細胞が変化してホクロになる場合もあるため、ホクロは知らないうちに増えていることが少なくありません。ホクロの黒い色はメラニン色素で、シミと似ています。
しかし、単に色素が沈着しているだけでなく、メラノサイトというメラニンを生成する部分が一緒になっている点がシミと異なっています。そのため、ホクロを取る前に、どのくらいの深さまでメラノサイトがあるか、どんな種類のホクロなのかをしっかりと見極めることが重要です。
例えば、表層近くの平らなホクロであれば、シミと同じようにレーザーで治療することが可能です。レーザーは色の濃い部分にだけ反応するため、周りの皮膚に影響を与えずに色を薄くしたり消したりすることができます。
一方、深い層まで達している盛り上がったホクロは、レーザーで色を薄くする治療の他に、手術でメラノサイトごと切り取る方法で対応することがあります。レーザーが反応しない部分にメラノサイトが残っていると、せっかく表面近くのホクロを消しても、また元のように色の濃いホクロができてしまうからです。
ホクロは大きさや深さ、種類などによって効果が期待できる治療法が異なります。ですから、ホクロを取るのであれば、最適な方法を選んで取ることが大事です。
|ホクロの自己判断は危険
ホクロだと思っているものが実はホクロではないということがあります。ホクロは良性の腫瘍ですが、ホクロそっくりの悪性腫瘍という場合もあるため、くれぐれも自力でホクロを除去しようとしてはいけません。
いびつな形をしていたり、急に色が変わったりした場合は悪性の可能性があります。また、急激にサイズが大きくなった場合や、特に何もしなくても出血するような場合も悪性が疑われます。怪しいホクロが見つかったら、自己判断せず、専門の医師に相談して、悪性かどうかを検査してもらうようにしましょう。
検査の結果、良性であればひとまず安心できますが、衣服で頻繁にこすれたり、気にしてつい触ってしまったりするような箇所にできたホクロの場合、刺激を与え続けることで将来的に悪性に変化することもあり得ます。ホクロから毛が生えているような場合も、毛抜きで引っ張るように毛を抜いているとホクロが傷つき、悪性に変わることもあります。
気になる箇所にできたホクロは、そのまま放っておいても大丈夫なのか、一度医師に相談してみることをおすすめします。
|ホクロって取っても大丈夫なの?
ホクロを傷つけると良くないということから、ホクロを取り除くこと自体が危ないのではないかと思う人もいるようです。
しかし、医療機関でホクロの種類に合った方法で除去をする分には全く問題はありません。良くないのは素人が自己流の方法で、ホクロを除去することです。ホクロの盛り上がった部分をカッターなどで削ろうとしたり、針でホクロの中身を出そうとしたりすることは絶対にやってはいけません。
特に、どんな原因でできたホクロか、どのくらいの深さまで色素が沈着しているかがわからないままホクロを取り除こうとするのは危険です。仮に自力でホクロを取り除けたとしても、消毒が十分でなかったり、後の処置が不十分だったりすると、大きな穴が開いた状態になり、目立つ傷跡が残ります。形の悪い目立つ傷跡が残ると、ホクロがあったとき以上に精神的なストレスを感じることになります。
ですから、ホクロの除去を希望するのであれば、皮膚科や美容皮膚科など、専門医の診察を受け、ホクロの種類に合った治療を受けるようにしましょう。
|ホクロはレーザーで取るのがおすすめ
ホクロは、よほど根深いものでなければ、レーザーでの除去が可能です。切除せずにホクロを取ることができれば身体への負担が少なく、早くホクロのない肌に戻せます。特に、皮膚の表面近くにメラノサイトがある単純黒子の場合には、細かいホクロがたくさんあっても、たった1回の照射でかなり広い部分の治療が可能です。
ホクロで悩んでいるのであれば、放っておかず、美容皮膚科などで専門医のカウンセリングを受けるようにしましょう。